組織再起動プログラム
Organization Reboot Program
組織に眠る「暗黙知・前提・関係性」を可視化し、
経営と現場が同じ景色を見て前に進める状態をつくるプログラムです。
本プログラムが想定している「組織の詰まり」
会議や1on1を重ねているにも関わらず、手応えがない。
以下のような「対話しているのに前に進まない」感覚を持っていませんか?
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会議が長いのに、結論が出ない
- 時間だけが過ぎていき、結局何も決まらないまま終わってしまう。
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表では前向き、裏では不満
- 会議では誰も反対しないのに、終わった後に不満や愚痴がこぼれている。
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役職ごとに「見えている景色」が違う
- 経営層と現場、あるいは部門間で「前提」が食い違っており、話がかみ合わない。
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「話したはず」なのに現場が動かない
- 現場の動きが変わらず、前提や期待値のズレが解消されていない。
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声の大きい人に引きずられる
- 一部の意見で決まり、他のメンバーが違和感やモヤモヤを飲み込んでいる。
なぜ、話し合っても前に進まないのか?
― 原因は「構造の未可視化」にあります ―
立場ごとの“前提”“期待値”が共有されていないまま議論が始まると、相手の言葉の背景が噛み合わず、話しても話しても結論に至りません。また、人間関係の距離感や役割期待といった “関係性の構造” が、無自覚のうちに意思決定を歪めてしまうこともあります。
前提の不一致
経営・現場・管理部門が、それぞれ違う前提で話していませんか?
制度やルールを変えても変化しないのは、この「前提」が共有されていないことが原因です。
関係性の固定化
「誰が発言権を持つか」「誰と誰の間に遠慮があるか」といった見えない力学が、健全な思考を阻害しています。
意思決定の属人化
判断の基準が明文化されず、「その場の空気」や「特定の人」に依存してしまう状態です。
なぜ「いま」、認識を揃える必要があるのか
市場環境の変化が激しい現代において、トップダウンの指示だけで組織を動かすことには限界が来ています。 現場が自律的に判断し、行動するためには、経営と現場が「同じ地図(文脈)」を共有していることが不可欠です。
特に中間管理職への負荷が高まる中、戦略と現場の現実との間に生じる「歪み」を放置すれば、離職やモチベーション低下、実行力の欠如といった形で経営リスクとなります。
組織のOSとも言える「認識」をアップデートすることは、戦略実行の前提条件なのです。
未可視化の構造 → 認識のズレ → 合意形成コスト増 → 行動の停滞。
この連鎖を断ち切るには、「構造の可視化」が不可欠です。
組織が前に進みはじめる理由
人ではなく “構造” に着目し課題を捉える。
暗黙知・前提・関係性を可視化することで、議論の土台を揃える。
LEAP ARROWSのアプローチの核心は、問題を属人化させないことにあります。
「あの人が悪い」「あの部署が動かない」といった対立構造から脱却し、 「どのような構造が、私たちの行動を止めているのか?」という問いに向き合います。
第三者であるファシリテーターが介入し、特殊なフレームワークを用いることで、 当事者だけでは気づけない「組織の癖」や「思考の枠組み」を浮き彫りにし、再設計(リブート)します。
組織再起動プログラムで得られる変化
Before
- 会議を重ねても、結論や次の一手が曖昧なまま終わる
- 経営と現場、部門間で「見えている景色」が揃っていない
- 表向きは前向きだが、裏では不満や違和感がくすぶっている
- 誰が・何を・いつまでにやるかが曖昧になっている
- ビジョンを伝えたが、メンバーの動きが変わらない
After
- 組織の構造(前提・期待値・関係性)が可視化されている
- 経営と現場が同じ地図を持ち、現在地を共有できている
- 違和感の正体が言語化され、合意形成の土台が整っている
- 「誰が・何を・いつまでに」が合意されている。
- 小さな一歩から動き出している。
経営と現場の「見えている世界」がそろう
経営・幹部・現場リーダー、それぞれが見ている「現在地」と「理想」の姿が可視化されます。
一人ひとりの前提や感情を立体的に表現し共有することで、同じ地図を持って議論できるようになります。
暗黙知・認識のズレ・関係性の滞りが見える
なんとなく気になっていたモヤモヤや、「言いにくかった前提の違い」が、モデルと対話を通じて共有されます。
「人」を責めるのではなく、「構造」として課題を客観視することで、健全な議論が可能になります。
行動と結びついた共通理解が生まれる
話して終わりではなく、「誰が・いつまでに・何をやるのか」が合意された状態でセッションを終えます。
会議と行動が分断されず、現場の小さな一歩から再起動できる土台が整います。
一般的なワークショップとの違い
組織再起動プログラムは、単なる「話し合い」や 「アイデア出し」ではありません。
構造を可視化し、行動に結びつく共通理解をつくる点で、 一般的なワークショップとは本質的に異なります。
| 観点 | 一般的なワークショップ | 組織再起動プログラム |
|---|---|---|
| 議論の進み方 | 発言量や立場の強さに左右されやすい | モデル(作品)を起点に全員の認識が可視化され、均等に扱われる |
| 課題の扱い方 | 「誰がどうするか」の議論に終始しがち | 人ではなく「構造」として課題を再定義し、次の一手を見立て直す |
| アウトプット | ふんわりしたスローガンで終わることも | 「誰が・いつまでに・何をやるか」まで合意された確度の高い行動案 |
| 適用範囲 | 単発イベントとして消費されやすい | 組織の構造を揃える起点となり、その後の施策設計にもつながる |
当日のプロセス(例)
標準的な組織再起動プログラムの流れです。
「遊び」ではなく、経営課題に向き合う真剣な場として設計されています。
1. 導入(場づくり・目的共有)
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可視化されるもの:場のルールと心理的安全性
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本日のゴールの共有。批判をせず、互いの認識を尊重するための心理的安全性を担保した場づくりを行います。
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2. 個人モデル構築(認識の可視化)
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可視化されるもの:個人の頭の中にある「景色」と「前提」
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「今の組織の状態」「理想の組織」などをテーマに、各自が立体モデルを作成。個々人の認識を外化します。
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3. 共有モデル作成(共通基盤の形成)
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可視化されるもの:チーム全体としての「組織構造」と「ボトルネック」
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個人モデルを持ち寄り、チームとしての「現在の組織モデル」を共同構築。認識の共通点や、構造的なボトルネックを探ります。
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4. 構造の言語化(暗黙知の明示)
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可視化されるもの:組織を動かすための「パターン」と「論理」
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見えてきたパターンや関係性を言語化。「人」ではなく「構造」として課題を捉え直し、解決すべきポイントを特定します。
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5. 行動設計(次の一手の明確化)
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可視化されるもの:具体的な「アクションプラン」と「役割分担」
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今後3ヶ月で「やめること」「始めること」を検討。誰が・いつまでに・何をやるのかを決め、具体的な行動への合意形成を行います。
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プログラムの雰囲気
手を動かしながら思考し、モデル(構造)を介して対話することで、普段は言語化されにくい本音や違和感が安全に共有されます。

思考を形にする
言葉にならない感覚をブロックで可視化します。

認識をすり合わせる
モデルを囲み、全員で「同じ景色」を見ます。

構造を言語化する
見えてきた関係性やボトルネックを論理的に整理します。
構造を可視化するための手段:LEGO® SERIOUS PLAY® メソッド
組織の“見えない構造”を可視化するために、LEGO® SERIOUS PLAY®(LSP)メソッドと教材を活用します。
組織の「構造」は言語化しにくく、暗黙知・前提・関係性が普段の会議では見えづらくなります。
そのため、メンバー同士が同じ“景色”を共有できる可視化の手段が不可欠です。
LEGO® SERIOUS PLAY®メソッド(LSP)は、レゴ社が組織変革プロジェクトのために開発した“戦略創発メソッド”です。
言語化が難しい前提・感覚・関係性を立体モデルとして可視化し、チーム全員が同じ景色を見て議論できるようにするのが特徴です。
手を動かしながら思考することで、普段の会議では見えにくい
前提・関係性が浮き彫りになります。

目的は「可視化」、手段が「LEGO® SERIOUS PLAY®メソッド」
メソッド自体が目的化しないよう、あくまで組織課題の構造を明らかにするためのツールとして運用します。
本プログラムは、LEGO® SERIOUS PLAY®メソッドと教材活用のトレーニングを受けたファシリテータが担当し、メソッドの原則に基づいて実施します。
本プログラムがフィットする/しない組織
「誰に」「どんなタイミングで」最も効果を発揮するのか、そしてお受けできないケースを明確にしています。
こんな課題をお持ちの組織に最適です
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経営者・幹部層が、組織課題の解決に本気で取り組みたいと考えている
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研修を「イベント」で終わらせず、事業や組織の実質的な変化につなげたい
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「無料体験」よりも、「意味のある変化」に投資したい
効果的なタイミング
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中期計画の見直しや、新たな戦略フェーズへの移行期
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組織改編を行ったが、現場の腹落ち感に課題がある場合
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新任マネジャー層を巻き込み、組織として一体感を高めたい場合
お受けできないケース
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組織課題への向き合いを、経営層が外部任せにしようとしている場合
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参加者に、最低限の対話の意欲やリスペクトが期待できない場合
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課題の本質ではなく「表面的な対立の解消」や「誰が悪いか探し」を目的としている場合
組織再起動キックオフの流れ
キックオフ・プログラムでは、組織が動けなくなる根本原因(前提・関係性・構造)を可視化し、
次の一手を合意形成するところまでを行います。

体験者の声
これまでにご参加いただいた方々の声をご紹介します。
“イメージを“形”や“言葉”に落とし込むことで、自分の考えが整理され、メンバーとの対話も格段に深まりました。”
“あらためて自分の考えをまとめられ、人の考えも視覚的に理解できたことで、チーム全体の共通理解が進みました。”
“質問に答えながら思考を深め、いつの間にかワークに没頭している自分がいました。対話の中から多くの気づきが得られました。”
契約までのステップ
無料相談からプログラム実施までの流れをご案内します。
状況に応じてオンライン打合せや追加ヒアリングを行う場合がありますが、まずはお気軽にご相談ください。
STEP 1
無料相談
WEB会議で組織の現状やこれまでの取り組み、違和感のあるポイントをお聞きします。
プログラムが適切かどうかも率直にフィードバックします。
※初回相談(30~60分)は完全無料で、ここまでの段階でお断りいただいても問題ありません。
STEP 2
内容すり合わせ
参加メンバー・目的・課題感を踏まえて、当日のゴールや進行イメージ、 日程・会場などの条件を一緒に整理します。
ご検討は、ミーティング後にじっくり行っていただけます。
その場でのご契約を促すことはありません。
STEP 3
お見積り・ご契約
具体的なプログラム内容・金額・条件をご提示します。
内容にご納得いただけましたら、ご契約手続きを進めます。
STEP 4
プログラム実施
暗黙知・前提・関係性を可視化し、「なぜ組織が詰まっているのか」を構造として捉え直します。
当日中に「次の一手」まで合意形成します。
また、実施後には後日、振り返りの為のお打ち合わせの時間を頂戴しております。
よくあるご質問
よく寄せられるご質問にお答えしております。お問い合せいただく前にぜひご覧ください。
経営層だけ、または現場だけの参加でも意味はありますか?
はい、それぞれに意味はあります。
ただし「組織再起動」という観点では、複数レイヤーが同じ場で思考を形にし、“認識のズレを可視化する”ことが最も大きな価値となります。
具体的にどんな“アウトプット”が持ち帰れますか?
以下のような「目に見えるアウトプット」を持ち帰れます。
- 組織構造モデル(課題の因果関係の可視化)
- 共通言語リスト(価値観・前提の共有)
- 未来のストーリー(組織がどこに向かうかの共通イメージ)
- 行動原理(判断・行動の基準)
- 再起動マップ(具体的な次の一手)
※その後のプロジェクトにも連動しやすい形式で持ち帰れます。
キックオフ1回だけで効果はありますか?
以下の効果は1回でも十分に出ます。
- 認識の共有
- 暗黙知の可視化
- 次の一手(アクション)の合意形成
ただし組織変革は“場の1回性”だけで完結しません。
必要に応じて、
- 実行フェーズのふりかえり
- 追加の再設計セッション
などと組み合わせることで、変化を定着させることができます。
LEGO®ブロックを使うと「遊びの場」になってしまいませんか?
LEGO® SERIOUS PLAY®は“遊び”ではなく、暗黙知を可視化し、対話を深めるための公式メソッドです。
明確な目的・プロセス・ルールのもと、真剣に組織課題に向き合う場として進行します。
LEGO®ブロックに触れたことがない人でも大丈夫ですか?
問題ありません。
初めての方でも取り組めるよう、導入フェーズで操作に慣れるためのミニワークから開始します。
何名くらいから実施できますか?
推奨は 4〜12名 ですが、内容によって調整可能です。
小規模チームから、部門横断のプロジェクトチームまで対応できます。
13名以上の場合は、目的に応じて複数グループ構成をご提案します。
LEGO®ブロックはこちらで準備する必要がありますか?
必要ありません。
教材はすべて当社が持参します。
オンラインでの実施は可能ですか?
組織再起動プログラムは、対話の深度と共同作業の質を重視しているため、現時点では原則対面での実施を推奨しています。
オンライン・ハイブリッド形式では、
「モデル共有」「意味づけ」「全体統合」の質が著しく低下するため、本プログラムの効果を十分に発揮しづらいと判断しています。
LEGO® SERIOUS PLAY®メソッドと教材活用トレーニング修了認定ファシリテータとはなんですか?
LEGO® SERIOUS PLAY®のオリジナル開発メンバーであるRobert Rasmussen氏(Rasmussen Consulting)が提供するファシリテータ養成トレーニングを修了し、LSPメソッドを適切に実施できるトレーニング修了認定を受けたファシリテータです。
プログラム料金
組織の「詰まり」を可視化し、行動につながる共通理解をつくるためのプログラムです。
本プログラムは、組織の状況に合わせて内容を最適化するため、まずは「無料相談」で現状をお聞かせください。
組織再起動プログラム | キックオフ
300,000円/(税別)
※ 料金に含まれるもの:事前打合せ・設計・当日ファシリテーション・教材
※ 12名を超える編成・個別課題に合わせたカスタマイズは、別途お見積りいたします。
※ 遠方の場合は交通費・宿泊費、必要に応じて会場費をご負担いただく場合があります。
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所要時間:4時間(調整可)
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人数目安:6〜12名
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対象:経営者・幹部・マネージャー層(混成での参加を推奨)
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場所:貴社会議室 または 外部会議室