2025年10月4日、日本ファシリテーション協会北海道支部主催の定例会にて、レゴ®シリアスプレイ®(LEGO® SERIOUS...
【事例】急成長フェーズに入った組織の“変化に向き合う力”を、体験で揃える
急成長フェーズに入ったシステム開発会社において、
体験型ワークショップを通じてチームの意思決定や対話の前提を揃える取り組みを行いました。
クライアントの背景・課題
事業は伸びている。しかし、組織の前提が揃わなくなっていた。
クライアントはシステム開発を主事業とする企業様です。
近年の事業拡大によりメンバー数が増え、組織は次のフェーズに入りつつありました。
一方で、現場では次のような違和感が生まれていました。
- マネジメントの視界が広がり、全体像が見えにくくなってきた
- チーム間・メンバー間で、前提や認識のズレを感じる場面が増えてきた
- 変化への対応が、個人の経験や頑張りに依存し始めていた
事業としては順調に成長しているものの、 このままでは組織が変化に追いつかなくなる可能性がある。
そんな課題感が、今回の取り組みの背景にありました。
ゴール設定
制度や進め方の前に、「変化への向き合い方」を揃える
今回の取り組みは、短期間の研修として実施されました。
目的は、新しい考え方や進め方を知識として学ぶことではなく、
日々の業務に活かしていく前提として、仕事の進め方や判断の流れを体験的に理解することでした。
事業が成長し、組織が次のフェーズに進む中で、変化に直面したときに、チームとしてどのように考え、どのように判断するのか。
その前提を揃えるための「自走・自律」に向けた「土台づくり」を、この取り組みのゴールとして設定しました。
実施内容
なぜ「体験」を通じたアプローチを選んだのか
変化への向き合い方や意思決定の前提は、言葉で説明するだけでは揃いにくいものです。
そこでLEAP ARROWSは、 知識として理解するのではなく、
同じ状況を体験することで前提を共有するアプローチを選びました。
体験を通じて初めて見えてくるズレや違和感こそが、その後の対話や行動を変えるきっかけになると考えたためです。
体験を通じて、チームの判断や対話の流れを見える化する
実施したのは、LEGO®ブロックを用いた体験型ワークショップです。
チームでの協働を前提に、短い期間で「考える・試す・振り返る」を繰り返す進め方をベースにしました。
参加者はチームに分かれ、計画・実行・レビュー・振り返りを体験します。
また、取り組みの途中で役割を入れ替えながら進めることで、
立場によって見え方や判断がどのように変わるのかも全員が体感できる設計としました。
やり方を覚えることではなく、チームで協働し、意思決定していくプロセスそのものを可視化することを重視しています。

その場で起きた変化・気づき
今回の取り組みは、短期間のワークショップでしたが、
進行の中で次のような気づきが参加者の間で共有されていきました。
- 情報が十分に揃っていない状態で判断することの難しさ
- 前提が揃っていないと、話し合いが噛み合わなくなること
- 一度立ち止まって振り返ることで、次の行動が変わること
特に印象的だったのは、 誰かの指示を待つのではなく、
「この状況で自分たちはどうするか」を自然と話し合う場面が増えていったことです。
成果や定着をその場で判断できるものではありません。
しかし、変化に直面したときに、チームとして考え、判断し、動いていくための
共通の視点や言葉が生まれたことは、 今後に向けた確かな一歩となりました。

組織の変化に向き合う取り組みについて、まずは相談してみませんか
今回の事例のように、短期間・単発からのご相談も可能です。状況整理だけでも構いません。
LEAP ARROWSが大切にしていること
LEAP ARROWSは、変化に直面した組織が、自分たちで考え動ける状態をつくることを大切にしています。
変化の多い環境では、その場その場で状況を見極め、チームとして考え、判断し、動いていく力が求められます。
今回の取り組みでも、 やり方を教えることより、
変化に直面したときに、チームで立ち止まり、話し合い、次の一手を選べる状態をつくることを重視しました。
たとえ取り組みが一度きりであっても、考え方や判断の前提、対話の仕方といった「土台」が残れば、
その後の行動や意思決定に影響を与え続けると考えています。
組織の転換点に向き合う支援について
今回の事例は、組織の変化に向き合うための「入口」にあたる取り組みです。
状況や課題によっては、継続的に対話の場を設けたり、
別の切り口から組織づくりを支援したりすることも可能です。
LEAP ARROWSでは、それぞれの組織の状態やフェーズに応じて、無理のない形で関わり方を設計しています。
まずは、自社の状況を整理するところからでも構いません。
組織の変化に向き合う取り組みについて、お気軽にご相談ください。
組織の変化に、どう向き合うかを一緒に考えませんか
今回の事例は、組織の変化に向き合うための「入口」の一例です。
課題や状況は、組織ごとに異なります。
いきなり大きな取り組みを始める必要はありません。
まずは今の状態を整理し、
どこから手を付けるのがよいかを一緒に考えるところから始められます。
